事務室の鍾声~学校事務職員の発信実践

伊藤拓也 全国学校事務労働組合連絡会議(全学労連)、学校事務職員労働組合神奈川(がくろう神奈川)・川崎支部で学校事務労働運動に参加 川崎市立学校事務職員 Twitter→@it_zgrr

コロナと学校行事~現場に混乱をもたらす萩生田文部科学大臣の発言

最近、スパイスからカレーを作るというのをやってみようと思い立ち、川崎のスパイス店「カナカザナ」で基本のスパイスを買いそろえ、挑戦している。


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数日前に初めて作ったものは、チリペッパーを入れすぎてたいそう辛かった(でも食べた)。よく見たら買ったスパイスには「チリペッパー ホット」と書いてある。普通のものより辛いものだったようだ。塩も足りずトマトは多く、なんかトマト煮のカレー風味(激辛)みたいでもあった。

その反省を踏まえ、今日の夕飯にまたも作ってみた。今度は辛すぎなかった。塩も入れた。コクが足らないと言われたので中濃ソースをちょっと入れた(邪道かな)。

まだまだ「美味しい!」と胸を張って言える出来ではないが、どうにかものになった。

まだしばらくはいろいろ試してみたい。

 

それはさておき。

朝日新聞デジタル版によれば、4日の記者会見で萩生田文部科学大臣が「運動会や文化祭などはぜひやっていただきたい」と述べたとのこと。

新型コロナウイルス感染症の流行が止まらない中、根拠不明効果不明のまま一斉休校要請、休校要請解除、厳格な感染防止対策ガイドライン通知、相次ぐその緩和……ひとつひとつの施策の当否は置くとして、コロナを受けた政府の対学校施策は後手後手の泥縄式対応が目立つ。学校現場で生じた弊害を後から埋める、という後追い施策だ。

もちろんある程度やむを得ないとも思うが、定見が感じられず、現場では「今言われていることが数か月後も有効なのか?」という疑心が広がっている。

行事にしても各地域・各学校で、初期の厳格な感染防止対策を前提に年間を見通した中での学校運営計画を立て、その判断の中でやむなく中止にした学校もあれば、形を変えて実施する学校もあるというのが実情だろう。

学校行事をめぐっては、純粋な教育活動としての面以外に保護者や地域も当事者となって過剰な期待が高じている例もある。それはそれで様々な問題があるところだが、特にそうした中で中止の決定を下した学校は、さぞ「苦渋の決断」だったことだろう。というか、基本的にどこの学校もそうだったと思う。

萩生田大臣の発言にはそうした現場への想像力がなく、非常に無責任な麗句だ。少なからぬ現場で、大臣発言により行事中止決定の再考を強いられることになるだろう。

「やってあげた方が良いよね~」程度のことなら誰でも言える。問題は文部科学大臣の地位にありながら、その発言が及ぼす影響に対する感度のなさだ。