事務室の鍾声~学校事務職員の発信実践

伊藤拓也 全国学校事務労働組合連絡会議(全学労連)、学校事務職員労働組合神奈川(がくろう神奈川)・川崎支部で学校事務労働運動に参加 川崎市立学校事務職員 Twitter→@it_zgrr

共同学校事務室・共同実施が招く、学校事務に対する「他人事化」「無関心化」と学校事務職員への業務転嫁

 

 

共同学校事務室・共同実施が招く問題のひとつは、学校内における学校事務に対する「他人事化」「無関心化」の拡大・進行だと考える。

 

本来、学校事務も校務の一部であり、校長の掌理と責任のもと「調和のとれた学校運営」の一環として位置付けられなければいけない。

 

しかし、共同学校事務室により学校事務が学校内で「他人事化」「無関心化」すると、学校事務職員の労働実態や悩みも他人事化する。

他人事だから事務職員が業務過多になっても、無関心だから事務職員が悩み苦しんでいても、管理職も教員たちも気にかけない。責任を感じない。そんな状況が生み出される。

 

共同学校事務室・共同実施により学校事務が他人事化・無関心化すると、学校事務職員の過重業務も悩み苦しみも共同学校事務室で解決しろ、お鉢を学校に回してくれるな、という意識になる。

「共同学校事務室で事務を効率化し働き方改革に資する」といった謳い文句がこの傾向に拍車をかける。

 

学校事務のこと・学校事務職員のことは他人事だから・無関心だから、「この仕事を教員がやらなければならないの?事務職員がやるべき」という素朴で粗雑な業務転嫁が進む。

事務職員が現に業務過多でも過労状態であっても学校は知ったことではない、共同学校事務室で支援を。そんな校長だらけになる。

 

一応付け加えれば、学校事務・学校事務職員に対する他人事・無関心意識はもともと学校現場にはある。上で述べたような業務転嫁や無責任は、共同学校事務室・共同実施があろうがなかろうが起きている。

ただ、共同学校事務室はその傾向をさらに強めるし、免罪符を与えることになる。

 

(4月17日のツイートをもとに)